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電動スクーターの法人向けモビリティシェアサービスについて

昨今のサブスクブームは目を見張るものがありますが、バイクの世界にもその波は押し寄せていることはご存じでしょうか?

それは電動スクーターのシェアサービスです。今回はこのモビリティシェアサービスについてご紹介します。

モビリティシェアサービスとは?

はじめにモビリティシェアサービスについてです。

ご存じのとおりモビリティは移動を意味し、今回の場合は一般的に乗り物のことを指します。つまりモビリティシェアサービスとは乗り物をシェアするという意味になります。

最も身近なモビリティシェアサービスと言えば、やはりカーシェアリングでしょう。車を借りたステーションに戻すラウンドトリップ方式が主流ですが、借りた場所とは別のステーションに返却可能なワンウェイ方式も徐々に広がっています。また、個人間カーシェアなどのサービスを展開する動きも出てきており、これからもさらなる拡大が期待されます。

他には自転車のモビリティシェアサービスであるシェアサイクルなども耳にしたことがある方は多いと思います。

では今回、ご紹介する電動スクーターのシェアサービスとはどういったものなのでしょうか。順を追って説明したいと思います。

HELLO MOBILITYについて

今回ご紹介するのは、法人向けのHELLO MOBILITYと呼ばれるモビリティシェアサービスです。

営業活動や訪問、配達業務など中長距離の移動に便利な電気で走る環境に優しいEVスクーター。借りたい時に借りられて、街中のバッテリー交換ステーションでいつでもバッテリーが交換できるサービスというコンセプトのもと展開されているサービスになります。

そのメリットとして、大きく以下3点があげられます。

・使いたい時に使いたい分だけ利用するだけなので、維持コストが抑えられる。

・スクーターであるため、狭い道も通れるだけでなく駐車スペースも小さくて済む。

・電動であるため走行中の二酸化炭素排出量がゼロであり地球にも優しい。

また法人利用において、月額固定費がゼロ、保険料やバッテリー交換費込み、月末に利用料が一括請求(あと払いが可能)、利用者ごとの利用状況がわかるといった特徴もあります。

利用方法をご紹介

HELLO MOBILITYについて分かったところで、ここからは実際の利用方法についてご紹介します。初めてのサービスは分からないことも多く少し敬遠しがちですが、とても簡単な操作となっています。今回は工程ごとに分けてご紹介します。

予約する

まずは、専用アプリをダウンロードし会員登録を行いましょう。アカウント・免許証・決済⽅法を登録すれば、すぐに利⽤できます。アプリは以下からダウンロード可能です。

https://apps.apple.com/jp/app/id1474228014

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.helloscooter&pli=1

なお、HELLO CYCLINGアカウントをすでに持っている⽅は会員登録なしで利⽤することができます。

登録が済んだら、アプリで借りたい場所(ステーション)を選択し、乗りたい車種を選択します(本記事を執筆段階では、車種は後述するベンリィe:Ⅰのみになります)。

借りる車種を決めたら「利用プランを見る」を押し、利用料金プランを選び、「予約する」を押せば予約完了です。

予約については直前に予約するシステムになっているため、前日などの予約には対応していません。予約をしたら、そこから60分以内に電動バイクを利用するようにしましょう。

なお、60分を超えてしまった場合には、自動キャンセルとなりますがキャンセル料はかからないため、再度予約を取り直した上で利用してください。

借りる

アプリでの予約が完了したら、選択したステーションに行き、予約した電動バイクを実際に借ります。車両にナンバープレートが付いているので、その番号と予約詳細の車両番号を確認します。

借りる車両を見つけたら、スマホアプリの予約詳細画面から「レンタルを開始する」を押します。車両の不備がないかどうかの確認画面が出ますので、問題ないか確認した上で「レンタル開始」を押します。

アプリの指示に従い、リアボックスにあるボタンを押すと、ボックスが開錠されます。中にはヘルメットと鍵が入っているため、しっかりとヘルメットを被った上でバイクに乗りましょう。

電動バイクとは言え、操作は一般的なスクーターと大きくは変わらないため、原付バイクに乗ったことがある人であれば難しい操作はありません。

返却する

HELLO MOBILITYの良い点は借りたところと別のステーションにバイクを返却することもできるところです。しかしどこでもいいのかというとそうではなく、停められる台数は決まっているため返却可能なステーションを探しましょう。

アプリの「レンタル情報」画面から、返却ステーションの予約を行います。

返却するステーションに着いたら、指定の場所にバイクを停めて電源をOFFにします。

その後、カギとヘルメットをボックスにしまい、アプリの「レンタル情報」から「車両を返却する」ボタンを押すことで返却作業が終了です。返却手続きが無事に完了すると、画面に利用時間と利用金額が表示されます。

ベンリィe:Ⅰについて

HELLO MOBILITYで借りることができる車両は現時点では、ホンダのベンリィe:Ⅰになります。

このバイクはエネオス、ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの5社が連名で2022年4月に設立したGachacoという電動二輪車の共通仕様バッテリーを搭載しているのが特徴です。

エンジン車の場合はガソリンがなくなれば、搭載されているカードなどを使って給油する必要がありましたが、このベンリィe:Ⅰであればバッテリー交換ボックスにて、使用したバッテリーと充電済のバッテリーをガチャッとはめこむだけで交換可能となっています。

専用のICチップをバッテリー交換ボックスの所定の箇所にかざしたら、ディスプレイの案内に沿って操作するだけなので、誰でも簡単に直感的にバッテリー交換が可能となっています。

なおベンリィe:Ⅰは普通免許で乗車可能であるため、二輪の免許を持っている必要はありませ ん。

充電走行距離については(30km/hの定地走行テスト値で87kmとなっています。

まとめ

これからの時代の先駆けとなるであろう、電動バイクのシェアについてご紹介しました。

現時点では法人向けとなっているため、個人の利用はできませんが、Gachacoという共通規格が普及することで近い将来個人向けの電動バイクシェアサービスも展開されるでしょう。

もし利用できる環境にある方は是非、この新サービスを使ってみてください。