バイクは「原付」「普通二輪」「大型二輪」など、排気量によって車種が分類されています。
それぞれの車種で必要となる免許の種類も異なるため、「バイクの免許を取りたいけど、どれを選べばいいのかわからない…」といった悩みを抱えている方もいるでしょう。
今回はバイク免許の種類について解説します。それぞれ取得できる年齢や費用なども異なりますので注意してください。
バイクの免許の種類
バイク免許の種類は全7種類です。
それぞれの免許の特徴や、取得方法の違いなどについて紹介します。
原動機付自転車免許
原動機付自転車免許(原付免許)を取ると、通称「原チャリ」と呼ばれる排気量50cc以下のバイクに乗ることができます。
原付免許は教習所に通う必要がなく、1日で取得が可能です。
運転免許センターにてまずは適性試験(視力や聴力など)を受験し、問題がなければその後学科試験を受験します。
学科試験を90%以上の正解率でクリアした後、原付講習を3時間受ければ免許が交付されます。
7種類あるバイク免許のなかで最も手軽に取得できる免許といえますが、「30kmの速度制限」「2段階右折の義務」など、運転に関する制限があることに注意しましょう。
なお、「普通自動車免許」を保有している人はすでに原付バイクを運転する資格があるため、新たに原付免許を取得する必要はありません。
小型限定普通二輪免許・AT小型限定普通二輪免許
小型限定普通二輪免許を取ると排気量125cc以下のバイクを運転できるようになり、2人乗りも可能になります。
この免許はAT限定の「AT小型限定普通二輪免許」もあり、こちらは「原付二種免許」とも呼ばれています。
小型限定普通二輪免許・AT小型限定普通二輪免許を取る方法は、「教習所に通う方法」と「運転免許センターで直接免許試験を受験する方法」の2通りです。
教習所に通う場合は、適性検査で問題がなければ学科教習・技能教習へと進み、卒業検定で70点以上を取れば教習所を卒業となります。
卒業後、運転免許センターで適性試験と学科試験(正答率90%以上)をクリアすれば免許取得です。
教習所に通わずに運転免許センターで直接免許試験を受験する場合は(一発試験とも呼ばれる)、免許センターで適性検査・学科試験・技能試験・講習を受けたあと免許取得となります。
普通二輪免許・AT限定普通二輪免許
普通二輪免許を取ると排気量400cc以下のバイクを運転できるようになり、選べる車種の幅も大きく広がります。
高速道路も走行できるようになるため、バイクでの遠出やツーリングを楽しみたい方は普通二輪免許の取得がおすすめです。
普通二輪免許・AT限定普通二輪免許を取る方法は、小型限定普通二輪免許と同様「教習所に通う方法」と「運転免許センターで直接免許試験を受験する方法」の2通りがあります。
免許を取るまでの流れは同様ですが、小型普通二輪車よりも車体が大きく操作も難しい分、免許取得の難易度は高くなるといえるでしょう。
大型二輪免許・AT限定大型二輪免許
大型二輪免許を取ると排気量制限がなくなり、どんなバイクでも運転が可能となります。
ただし、「AT限定大型二輪免許」の場合は排気量650cc以下の制限があるため注意してください。
大型二輪免許・AT限定大型二輪免許を取るまでの過程は、小型限定普通二輪免許や普通二輪免許と同様です。
しかし、普通二輪車よりもさらに車体は重くなり取り扱いが難しく、筋力がなければ「バイクを押して歩く」「転倒時のバイク起こし」などの基本動作ですら苦労するでしょう。
誰でも簡単に取得できる免許ではないことから、教習所によっては先に普通二輪免許を取得しなければ大型二輪免許の教習を受けられない場合もあります。
バイクの免許が取得できる年齢
バイクの免許が取得できる年齢は以下のとおりです。
原動機付自転車免許 | 16歳〜 |
小型限定普通二輪免許・AT小型限定普通二輪免許 | 16歳〜 |
普通二輪免許・AT限定普通二輪免許 | 16歳〜 |
大型二輪免許・AT限定大型二輪免許 | 18歳〜 |
大型二輪免許・AT限定大型二輪免許のみ18歳から取得可能で、それ以外の免許は16歳から取得ができます。
バイクの免許取得にかかる費用
バイクの免許取得にかかる費用は以下のとおりです。
(「小型限定普通二輪免許」以上の免許は教習所に通う方が多いため、教習所の目安料金を載せています)
原動機付自転車免許 | 8,050円(試験のみ)
※東京都の場合 |
小型限定普通二輪免許 | 約15万円 |
普通二輪免許 | 約18万円 |
大型二輪免許 | 約27万円 |
原動機付自転車免許は教習所に通う必要がありませんので、受験料・免許証交付料・講習受講料のみの費用で免許を取得可能です(金額は都道府県によって異なる)。
一方、教習所に通う場合の目安料金は上記のとおりですが、教習所がある地域やキャンペーンの有無などによって実際の金額は大きく異なります。
なお、AT限定免許の場合は技能講習の時間が短縮されるため、料金も若干安くなります。
まとめ
今回はバイクの免許の種類について解説しました。
それぞれの免許によって、乗れる車種や速度制限、取得にかかる費用などは大きく異なります。
「街乗りの移動手段として乗りたい」「ツーリングを楽しみたい」など、ご自身の希望を考えたうえで最適な免許を選びましょう。