新型コロナウイルスにより様々なものに影響がでていますが、バイク業界ではどうなのでしょうか?毎年発表される新車販売台数から現在の傾向を知ることができます。
今回は2022年上半期におけるバイクの新車販売台数についてまとめ、併せて今人気の車種をご紹介したいと思います。
2022年上半期の販売台数
全国軽自動車協会連合会によると、2022年上半期(1~6月)の軽二輪車(126cc~250cc)の新車販売台数は3万8608台と4年連続で前年同期実績を上回りました。
この販売台数は実に前年同期比2.8%増となります。
コロナ禍の中、バイクは密を避ける移動手段として注目されており、小型二輪車(251cc~)においても5万1035台と前年同期比32.1%増の2年連続でプラスとなりました。
メーカー別で見てみると、ホンダが1万7785台で6年連続の増加(前年同期比16.5%増)となり、4年連続のトップとなっています。
統計開始以来初の2位に浮上したのがスズキで6952台で2年連続で増加(前年同期比8.8%増)、ヤマハは6444台と2年連続のマイナスになり3位となりました。
4位にはカワサキで2年連続増で4587台、輸入車などのその他は2840台で3年連続の増加となりました。
このように二輪業界では好調な販売が続いていることがわかります。
中古市場の動向は?
新車販売台数が増加傾向にある中で中古市場はどのようになっているのでしょうか?
実は中古車市場も好調な販売台数となっています。これはコロナの影響により半導体などの材料の調達の遅れから、新車の納期が長くなっていることが大きな要因となっています。
実際、新車の中にはすでに受注を停止しているモデルもあり、すぐにバイクが必要な人などは中古バイクから探さざるを得ない状況のため、中古市場も潤っていると言えるでしょう。
新車販売人気車種5選
それでは新車販売の中でどのようなモデルのバイクが売れているのでしょうか。
今回は近年特に人気なモデル5選をご紹介したいと思います。
レブル250(ホンダ)
2017年4月販売以来、人気のモデルで2020年1月には全灯火類のLED化を含めたモデルチェンジが行われました。
クルーザータイプであり小柄な女性でも両足がつくほどの足つき性がよく、その乗車姿勢も楽なこと、水冷単気筒のエンジンは低中回転域ではパルス感を味わいつつも十分な力強さを味わえることなど、初心者からベテランライダーまで軽快に走れるバイクとなっています。
GB350(ホンダ)
昨年の4月にホンダから発売された空冷単気筒エンジンを搭載したGB350は売れに売れ、一時は受注中止となるほどの人気モデルです。
オーソドックスなスタイルは今人気のネオクラシックでありつつも、各所に最新技術がしっかりと搭載されています。年々厳しくなる排ガス規制の中で新設計の空冷エンジンを搭載したモデルを送り出してきたのはさすがホンダといったところでしょう。このバイクは速さを求めるバイクではありませんが、エンジン音やパルス感などバイク本来の楽しさを教えてくれるバイクと言えるでしょう。
Z900RS(カワサキ)
ここ数年の大型バイクにおける新車販売台数1位をキープしているのがカワサキのZ900RSです。
スタンダードな正統派ネイキッドな見た目はもちろんのこと、LEDライト、ABS、トラクションコントロール、アナログ二眼メーターに液晶パネルを装備するなどしっかりと現代の最新技術が詰め込まれており、爆発的ヒットを記録している名車です。
2023年モデルは9月10日に発売されたばかりで、その見た目に大きな変更はありませんが、新たな排ガス規制に対応したモデルとなりアップデートされました。
XSR700(ヤマハ)
現在流行っているネオクラシックスタイルの火付け役と言っても過言ではないのがヤマハのXSR700です。
同社の並列2気筒688ccDOHCエンジンを搭載したMT-07がベースとなっており、200kgを切る軽い車体と、ゆったりとしたシートポジションも人気の理由です。まさにミドルサイズとして通勤・通学から長距離ツーリングまでこなせるちょうどいいバイクとして発売以来高い販売台数を記録しているモデルです。
ジクサー150(スズキ)
小排気量であってもバイクそのものの価格も上昇する傾向にある中、35万円程度の価格で登場し人気を博しているのがスズキのジクサー150です。
まさに125ccと250ccのいいとこ取りといったモデルに仕上がっており、価格をここまで抑えているにも関わらずフル液晶メーター、ABS標準装備のブレーキにスイングアームマウントフェンダーなど十分すぎる装備を搭載した、まさにコスパに優れた一台に仕上がっています。
センタースタンドも搭載され整備性がいいのも小排気量バイクにおいては重要なポイントです。
まとめ
コロナの影響を受け二輪市場は今年も高い販売台数を記録しています。
密を避ける移動手段としてまさにベストといえるバイク市場は、半導体不足の影響を受けつつもしばらくはその人気が衰えることはないでしょう。
今回ご紹介したような人気車種は特に納車までの時間が長くなっているものも多く、手に入りにくい状態ではありますが、これが少しずつ改善され再度コロナに影響されないバイクブームのきっかけとなることを期待しています。