暖かくなってくると、いよいよ本格的なツーリングシーズンがやってきます。
今回はツーリングの種類毎におけるバイクの向き不向きについてご紹介したいと思います。
もちろん、自分の好きなバイクで走ることがベストですが、バイク選びに迷っている方やツーリング用のバイクの追加購入を検討している方などは是非参考にしてみてください。
ショートツーリング
まずはショートツーリングからです。片道1~2時間程度、距離にして40~60km程度の比較的短いツーリングになります。
ショートツーリングに向いているバイク
ショートツーリングはバイクに長時間乗っているわけでもないので基本的にはどんなタイプのバイクでも“向いている”と言えます。距離的にも一般道がメインのツーリングになるので、高速道路に乗ることができない125m3以下のバイクなどでも問題ありません。むしろ、あまりスピードを出さず景色を楽しみながら自分のペースで楽しむことができるという点では小排気量のバイクはまさにショートツーリング向きと言えるでしょう。
ショートツーリングに不向きなバイク
では逆にショートツーリングに不向きなバイクとはどんなバイクでしょうか?
あえて言うとすれば大型バイク、特にリッターバイクと呼ばれるような大きなバイクです。上でも述べたように一般道がメインのショートツーリングでは大型バイクのパワーやスピードを十分に引き出しきれない上、重量がある分、信号のある一般道では逆に疲労感やストレスの方が大きくなる可能性が高いためです。
ロングツーリング
続いてはロングツーリングです。片道で3時間、距離だと100kmを超えるようなツーリングの場合について見ていきましょう。
ロングツーリングに向いているバイク
ロングツーリングとなると、やはりツアラータイプやクルーザータイプと言った大型バイクが有利になります。特に目的地が遠方の場合は高速道路を使う場面も多くなるため、重量があり多少の風ではブレない安定性の高い大排気量のバイクは安心感があり疲労度も少なくて済みます。
高速走行で言えば、ストレスが全く違うためスクリーンが備わっているバイクもよいでしょう。小雨程度であれば防ぐ効果もあるため体力を奪われる心配も減り余裕を持った走りができるのもメリットです。
また、泊りがけのツーリングなどにも出掛けることが多い方には積載性も重要です。自作するのも手ですが、カスタムパーツでサイドバッグやキャリアボックスなどが装備しやすいモデルを選ぶことをオススメします。
ロングツーリングに不向きなバイク
そもそも高速道路に乗れなかったり、250m3クラス以上であっても安定性やパワー不足を感じてしまうようなバイクはロングツーリングになればなるほどストレスを感じる場面は多くなるでしょう。
また、いわゆるスーパースポーツと呼ばれるタイプのバイクは前傾姿勢となるため、高速道路などに限って言えば問題はありませんが、長時間乗るのにはあまり向いているとは言えません。積載性も乏しいことから、多くの荷物を持っていくことができないのも難点です。
なお、不慣れなツーリング先ではガソリンスタンドを見つけられないということもあるためタンク容量が少ないバイクも要注意です。
タンデムツーリング
次にご紹介するのは二人乗りでのタンデムツーリングについてです。少数派のスタイルなだけにどういった点に注意して選ぶべきか見ていきましょう。
タンデムツーリングに向いているバイク
タンデムツーリングで最も優先すべきことはやはり後ろに乗る人の快適性です。おそらくタンデムツーリングをするということは後ろに乗る人は普段はバイクに乗らない人である場合が多いはずだからです。
そのため、まずはしっかりとしたグラブバーやバックレストが備わったバイクをオススメします。タイプとしてはアメリカンタイプやクルーザータイプのようなゆったり二人乗りができるものがよいでしょう。
ツーリングのイメージはあまりないかもしれませんが、シートが広くパッセンジャー向けのオプションパーツも豊富なビッグスクーターもタンデムツーリング向きと言えます。
タンデムツーリングに不向きなバイク
一方で、タンデムツーリングに不向きなバイクと言えば、やはりスーパースポーツのようなそもそも二人乗りをほとんど考慮していないバイクです。
タンデムシートも限りなく小さく、“一応”付いているようなタイプのもので、手を握る部分もないようなバイクはタンデムツーリング以前にちょっとした距離であってもパッセンジャーの緊張と疲労は相当なものとなってしまうため不向きと言えるでしょう。
ワインディング
最後に曲がりくねった峠道などを走るワインディングについてです。
ワインディングに向いているバイク
ワインディングに向いたバイクはスーパースポーツをはじめ、ネイキッドやモタードといった種類のバイクになります。キビキビと左右に曲がれるタイプのバイクがやはりワインディングを楽しめると言えるでしょう。小排気量のものであってもパワー以上に軽さが強みとなる場合もあるため、乗り方によっては十分に楽しむことも可能です。
ワインディングに不向きなバイク
アメリカンやクルーザータイプは車重が重く、ホイールベースも長いためワインディングに向いているとは言えないでしょう。もちろん、峠道でも走ることは可能ですが、上でご紹介したようなタイプのバイクとは明らかに乗り方が変わってくるはずです。足つき性がいい分、普段よりも気持ち深めに傾けた程度でもステップを削るようなことも珍しくありません。特に複数で走る場合には流れに乗りづらい場面も出てくるかもしれません。
まとめ
バイクは車と違い趣味性の高い乗り物です。そのため、ツーリングにも自分が好きなバイクで臨むことが正解と言えるでしょう。しかし、ツーリングにも様々な種類があり、同じように様々な種類があるバイクとの相性といったものは少なからず存在するのも事実です。
自分がどういった走り方が好きで、どんなタイプのツーリングに出掛けることが多いのかを考えた上でバイクを選定すれば、その後のバイクライフはきっとより快適なものとなるでしょう。