BMWのバイク部門であるBMW Motorrad(モトラッド)がバイク向けのスマートグラスを発表しました。
未来のものと思われていたガジェットがついに実現しました。今回はこのバイク用のスマートグラスについてご紹介していきます。
スマートグラスとは?
今回BMWより発表されたバイク用スマートグラスをご紹介する前に、そもそもスマートグラスとはどういったものなのかについてご説明します。
その名のとおり、形状はメガネ型であり、通常のメガネと同じように装着して使用するウェアラブルデバイスの1つです。
レンズ部分が特徴的で実際に見えている景色に情報を付加し、重ねて表示することができるディスプレイとなっています。
そのため一部では「ARメガネ」とも呼ばれることがあります。
スマートグラスは、視界をしっかりと確保しながら、かつ両手も自由に使うことが大きなメリットであり、現在実用化が進んでいるデバイスの一つです。
例えば、製造業などにおいて、作業手順などを映し出し、検査や点検などにスマートグラスを活用することで作業の効率化を図ることが可能になります。
ではバイクのスマートグラスとはどういったものでしょう。
BMW Motorrad ConnectedRide Smartglasses
BMWモトラッドがドイツ・ミュンヘンで発表したスマートグラスがBMW Motorrad ConnectedRide Smartglassesです。
今回はこの最新アイテムについて、ライダーの皆さんが気になるであろう3つのポイントに絞ってご紹介したいと思います。
仕様
まずは仕様についてです。
見た目は冒頭でもご説明したとおり一般的なスマートグラスのデバイスと同じく眼鏡型となっています。右目のレンズ上部に小型の投影ユニットが搭載されており、これによって右目のレンズ上にナビ情報(矢印や距離、交差点名などを表示)や速度、現在のギアなどのデータをリアルタイムで表示して、運転を補助してくれるものとなっています。メリットとして、 気を散らすことが減り、安全性が高まります。情報が必要ないときは、左側のテンプルにあるボタンを使用するか、BMW Motorrad Connected アプリを使用してディスプレイをオフにするだけです。充電インターフェースもテンプルにあり、そこから充電ケーブルを介してメガネに電力を供給します。
見た目は矯正用の眼鏡というよりは、どちらかというとスポーツタイプのサングラスといった感じでパッと見た感じでは普通のサングラスとなんら違いはありません。
使用にはBluetoothにてスマートフォンのアプリと接続する必要がありますが、走行中はバイクのハンドル部にあるマルチコントローラーを操作することで、投影位置などの調整も可能ということです。
なお、もともと眼鏡をかけている人のために度付きアダプターも用意されるほか、鼻パッドについても2サイズ付属しているため、多くの人が使用できるものとなっています。
販売価格
販売価格についてですが、ヨーロッパでは690ユーロ(日本円換算で約10万8,000円)と発表されました。
この金額については、映画鑑賞やゲームをするためのスマートグラスが5万円程度で売られていることを考えると少し高いような気もしますが、バイク初の市販品ということを考慮すればある程度は許容範囲かなとも思えます。
今後、同じようなデバイスが他メーカーからも出てくれば、廉価版なども期待できるかもしれません。
日本での発売
ある意味、最も気になるところだとは思いますが、現時点ではヨーロッパ地域以外への導入などについては言及されていません。
ただし、BMWのバイクはもちろん日本でも購入できますし、正規販売店も存在しているため今後日本への導入も十分にあり得る話だと思います。
使用するアプリであるBMW Motorrad Connected自体は対応したOSであればダウンロードできるため、ヨーロッパで発売されてものを購入し日本で使うということも可能だと思いますが、その場合はまずは技適マークの確認などを必ず行うように注意が必要です。
まとめ
幼いころ、アニメで見たようなデバイスであったスマートグラスがついにバイクの分野にまで進出してきたことは驚くべき技術の進歩と言えるでしょう。
特にバイクの場合、メーター部分に一瞬目をやるだけでも事故に繋がることもあるため、常に進行方向を見ながら必要な情報が確認できるスマートグラスは大変便利であるだけでなく、事故防止にもかなり役立つアイテムとなること間違いなしです。
現時点ではBMWのこのモデルのみですが、これから新たな商品が各メーカーから発売される可能性は十分にあるため、気になる方は今後の動きを要チェックです。