コロナ渦が世間を大いに賑わした2020年1月~6月。あらゆる消費が底冷えし、景気は過去最低水準で推移しています。ことバイク業界にとっても例外ではなく、2020年の上半期では特に緊急事態宣言下の4月~5月を中心に、大きな影響を受けました。
今回は2020年上半期のバイク新車販売台数を詳しくお伝えするとともに、今後の展望も考察していきます。
2020年上半期のバイク新車販売台数
一般社団法人・日本自動車工業会によると、2020年上半期(1~6月)の原付二種以上における国内二輪車販売台数は109,204台と、例年と比較し同水準の台数となっているとのことです。
一方で月別にみると、1~3月は前年をやや上回る実績で推移していましたが、新型コロナウイルスが猛威を振るって日本初の緊急事態宣言が出た期間の4~5月は、前年実績の8割程度に減少しています。それらを6月以降の販売で取り戻したと読み取ることが出来ます。
ただし、この実績には含まれていない原付1種(50㏄)の販売台数は目を覆いたくなるような現状です。2020年上半期の販売台数は60,454台と、長年続いている販売不振に歯止めがかかりません。
これまでと比較して、やっぱり減少しているの?
結論から述べると、現在のバイクの新車販売台数は、最盛期の頃の10%程度しかありません。
ヘルメットの着用義務化や路上駐車取り締まり強化、排気ガス規制などの各種対策が直接的な要因とも考えられますが、それにより、「若者のバイク離れ」が加速したのは言うまでもありません。
スポーティーなバイクを乗り回しているライダーに憧れを抱いたり、いつかハーレーを自分で買って乗り回してみたいという若者が減っているのは、まぎれもない事実です。
排気量別に見る販売台数の推移
そんな中、あらゆる車種の販売台数が減っているのかというと、必ずしもそうではないというのが面白い統計です。特に原付1種(50㏄)と、原付2種以上でその違いが顕著に表れています。
原付1種(50㏄)の販売減が顕著
上半期別の過去9年のデータを拾ってみると、2011年の上半期(136,150台)に比べ、本年2020年の上半期は半分以下の台数になってしまっていることがわかります。
軽量で手軽、そして安心という原付の魅力は、今の若者には受け入れられなくなっているのでしょう。
今の時代においては軽量で手軽なら電動自転車、そして低価格で安心なら軽自動車という形で認知しはじめられ、原付は中途半端な立ち位置になってしまっているのかもしれませんね。
原付2種以上の車種は横ばい
興味深いのは、この原付1種の販売減ばかりが目立ちますが、原付2種以上の車種の販売台数は、ほぼ横ばいで推移しているという点です。原付二種以上の1年間(1~12月)の販売台数で見ても、近年は22万台前後で堅調な推移を見せているのは特筆に値します。
上半期としては最高の販売台数を記録したバイクもある!
また今年の上半期は新型コロナウイルスの影響を色濃く受けた特別な期間でしたが、そんな中でもハスクバーナ・モーターサイクルズ・ジャパンは、上半期としての販売新記録となる289台を販売したと大きな話題になりました。前年比でプラス37.6%と大幅な増加を達成となります。
昔に比べて「バイクが趣味」という人は少なくなったのかもしれませんが、それでも、いつの時代でも一定数いるというのは嬉しい限りですよね。
まとめ
いわゆる「三密」対策として世間では、例えば満員電車での通勤を避けて自転車やバイクで通勤するなど、生活スタイルそのものの変化が顕著に表れてきています。
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